読書記録「不道徳教育講座」
著者:三島由紀夫
出版社:角川文庫
初版:1967年1月
58回目の投稿になります
今回は本の紹介です。三島由紀夫の「不道徳教育講座」です
この本も、私になかなかの影響を与えた本です
まず、タイトルがいいですよね^^
すごく簡単に言うと「世の中一般の常識、モラル、道徳を疑え」という内容の本です
私がメンタルをやられて前職を辞め、転職するに至った際に、考え方の転機になった本のひとつです
では、紹介してみます
三島由紀夫の考えが遠慮なく綴られています
今なら「炎上案件?」かもしれません^^例えば
「人の恩は忘れるべし」
「教師を内心バカにすべし」
「罪は人になすりつけるべし」
「弱い者をいじめるべし」
ね、なかなか刺激的でしょ^^
でもね、例えば私は、「周りに迷惑をかけないように真面目に生きてきた人間」であり、それによって生きづらさを感じたり、逆に自己肯定感を感じられなかったりという半生でした
そんな私にとっては、この本が「現実世界という荒波を乗り越える処世術」のように思えます
例えば「友人を裏切るべし」です
著者は、友人関係というやつは、実は一方が主人で一方が家来である事が多いと言っています
だから、対等な友人関係を維持するためには、家来側もほどよく相手を裏切り、ほどよい緊張感を生まないと家来は家来のままになってしまうと言うのです
これ、すごくわかる気がします
対人関係において、双方が対等な関係ってレアケースな気がします
たいてい、どちらかが自由奔放にふるまって、一方がそれに従う図式になっている
関係性の維持のためには従う側の努力が必要であり、その場合、たいてい従う側がストレスを抱えながらの日々になる
これって、友人関係に限らず、彼氏彼女の関係や夫婦関係などもっと広く適用できそうです
かく言う私も、今までは「従う側」に位置する事が多かった気がするので、これからはマウント取ってきてんなーっていう相手には、適度に裏切ってやろうかと^^
できんのかって感じですけど^^
自然に対等な関係になれるのって、なんか言葉にし難い相性みたいなものもある気がしますが^^
例えば「大いにウソをつくべし」です
著者は、ウソをつくという行為を「頭脳鍛錬法」と表現します^^
「1つウソをつく。ウソはウソを生み、うっかり間に本当の事を言ってしまったら辻褄が合わなくなる。その辻褄を合わすには、自分の言った事すべてについての強い記憶力がいるので、なかなかバカにはウソはつけません」
これが彼の言うウソの効用です^^
このように言われると、ウソをつくという行為は、相手への申し訳なさをとりあえず無視すれば、フィクションの世界を自分の能力の限界まで広げる行為のように思えてきます
いかがですか?
私はこの本を読んで、なんか世界が開けた感じがしました
あと、どのような行為にも必ず「善の側面」と「悪の側面」がある事に気付けました
友人を裏切るというのは、道徳的には悪かもしれないけど、自分を守るためには場合によっては善になりうるという感じです
三島由紀夫の代表作の「金閣寺」を読んだ事もなければ、彼の思想にも特に共感はしませんが、このエッセイ集は、語り口も軽妙で、楽しく読めました
真面目ゆえの生きづらさを抱える方、一読すると色々な気づきがあるかもしれません
予約投稿をすっかり忘れていて、土曜投稿となっております
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